「あ!おい!悠!親父が呼んでたぞ!」 そう話しかけてきたのは、 俺の兄貴であり中織組次期当主の 中織佑夜(なかおり ゆうや)だ。 「親父が⁉わかった。サンキュ。」 なんだろうと思いながらも、 大広間とは逆の 親父の部屋へ向かう。 「すいやせん、失礼します。」 丁寧な言葉とは裏腹に 気だるそうな声をだす。 「おぉ、悠か、入れ…」 渋い親父の声を合図に部屋へはいる。