「美月、もう10時だって。」
「うん…なる君…。」
「美月、大丈夫だから。なっ!」
一生懸命励ましてくれる星哉と、電話を待ち続けた。
1分が、1時間にさえ思えてくる。
どのくらい経ったんだろう。
「星哉、美月! 携帯なってるよ!」
お母さんの声がした。
「星哉、携帯なってる!」
「夏樹さんからだ! 」
夏樹さんから…。
良い報告の電話だよね!
なる君、助かったんだよね?
「はい、分かりました。 じゃあまた今度。」
「星哉、なる君助かったんだよね?」
「あぁ、意識が戻ったって。」
「やったぁ、やったぁ!」
「やったな。でも美月、寝ようか。」
私達は、安心したせいかすぐに眠りについた。
神様、助けてくれてありがとう。
でも、新たな悲劇が待ってる事を私は知らなかった。

