*.゚夏の金魚゚.*



「み…みつき、美月しっかりしろ!」


「星哉? あれ、何で家?」


夢だったの?


「美月、お前倒れたんだぞ。」


「えっ…なる君は? なる君、なる君は?」


「美月?」


「なる君…なる君!!」


狂ったかのように呼び続ける。


「虎牙さんなら、病院に運ばれたから大丈夫!」


「生きてる? 怪我してない?」


「いや…大丈夫だよ。」


今、何か隠した。


落ち着かなきゃ、こんな私には話せないって事だよね。


「星哉、話していいよ。」


「美月、平気か?」


「うん。 ちゃんと知りたい。」


長く感じる沈黙。


やっと、星哉が口を開いた。


「まだ、意識が戻ってないんだ。」


意識がない…。


「でも、大丈夫だよね?」


「あぁ、意識が戻ったら連絡するって。」


なる君。