「え、ちょ、な…」

「どうせ周りから見えねぇだろ」

「そうだけど…」

「少しだけ…」



二人を春実と鈴風は見ていた

そっとしとこうと二人は帰った



多分一分しか経ってないのに
夏芽は5分10分経ってる感じがした



「夏芽!どうした⁉」


星夜は手を離した

後ろから辻本が来た


「こんなとこで固まって、帰らないの?」

「…帰る」

「家まで送るよ」

「え、でも」

「いいじゃんたまには」

「ありがと…」


手をつなぎ歩く二人の後ろ姿が星夜を切なくさせる


「分かってたのにな…」


学校の鐘の音が重々しく響きわたった