あり得なすぎる。
これじゃあ友達の好きな人を奪おうとしている
最低な友達だ。
「あ、委員会の仕事あるの忘れてた!」
ありもしない嘘。
「は?朝から?」
「うん」
そう言ってまた走り出す。
「じゃあ急ぐからじゃあね」
「俺も行くよ」
「いー」
少しスピードをあげる。
「行くって」
「いーの!修は歩いて、じゃあね」
「ちょ・・・わかったよ」
すこし不満そうな顔をして歩く。
・・・ごめん。
修と一緒にはいられないんだ。
学校に着くともうすぐで朝のショートホームルームが始まりそうだった。
「遅いよー」
愛実が不機嫌な顔で手招きをしている。
私の席は、愛実の後ろ。
そして一列挟んだ隣に美優の席。
「刹那ちゃんおはよー」
「おはよう」
一応あいさつは普通にするけど。
・・・真田とメールとかしてるのかな。
もしかしてだいぶ仲良くなっちゃってる?
どうしよう。
告白してたりして。
最近こればかり。
自分からメールも送れない臆病者なのに、人のことばかり気になって。
ほんと、ダメだな。

