空に届くように


どこか笑いかけるような。

笑顔のような。

この笑顔に何度も助けられてきた。

責任者になったときに失敗して、
隠れて泣いてたら

修がきて。

『なんかあった?』

って。


安心して、余計涙止まんなかったんだからね。

「私さ、修に色々話聞いてもらってるじゃん」

「おう」

「でもさー、まだ言えてないことあるんだよね」

少し言葉に詰まってから

「私さ・・・」

そこで私の声は遮られた。

「わーッ!」

「おわッ!?」

小さい男の子が修に突進してきた。

手に・・・アイスクリームを持って。


「わー!おにいちゃ・・・ずび、ごめーなさ・・・」

今にも泣き出しそうな男の子。


「えッ!あ、ちょ・・・」

めちゃめちゃ焦ってる修。

修の服にはアイスがべっとりついてるのに。

怒らないんだね。

優しいなあほんとに。