空に届くように


「そんな泣かないの、しょうがないよ」


愛実が慰めているけど
そんなことも気にしないで尚も泣く。


「えぇ・・・う~・・・」


それから一日中、真田のことで頭がいっぱいだった


それから、あの


美奈って子。


廊下で見かけるたびに、胸が苦しくなる。




そして帰り道。


いつもと同じ帰り道なんかじゃないことくらい

わかってる。

きっと帰りも二人なんだろう。


ほら


みなれない、二つの背中。