「誰~?」
横で聞いてる私はどうすればいいのかわかんない。
「えっとねえ」
愛実が耳を傾ける。
聞くつもりは
なかった
『さなだくん』
わからなかった
どうして私がこんなに驚いているのか。
胸が苦しくて…
その気持ちを
押し戻して
心の奥にしまいこんだ。
「あ、聞こえちゃってた?」
「え、あ。うん」
「応援してくれるよねッ♪」
「うん」
「ありがとお!」
「でね、メアドほしいんだぁ!」
「そっかあ、でも私もってないよ?」
「あ!刹那ちゃんって、真田くんと知り合いじゃなかったっけ?」
「あー」
「私、恥ずかしいから聞いてきてッ!ね!お願い!」
あまりにもしつこくて
「うん、いいよ」
「ありがとー!」

