「ちょっ…ちょっとお兄ちゃん?」 腕を振りほどこうと思っても、 寝ているとは思えないほどの力で 私を抱き締めている。 お兄ちゃんの腕から抜け出せなかった。 「…もう!─っていうかなんでまたお兄ちゃんが私の部屋に?」 ──…そうだった。 昨日、お父さんとお母さん戻ったんだっけ。