禁断の恋








「…瀬奈、俺の顔になんかついてるか?」








…ハッ
お兄ちゃんのこと、見すぎちゃった。
恥ずかしくて、思わず下を向いてしまった。











「つーことで、俺が卒業式行くからな?」











――え…?











何でそんなことになるの?
お兄ちゃんが来ると大変なことになるんだから。











そのせいで、色んな人に絡まれたり妹だからって…
っていじめられたりしたんだから。












お兄ちゃんは分かってない。

また学校で騒ぎになるじゃない。













「いーよ来なくて!全然平気なのっ」











「保護者がいねーと寂しいだろ?…俺どうせその日暇だし行くから。」











「……分かったよ。」











って言ったけど、
また何か起きたらホントに今回ばかりは嫌だ。













お母さんとお父さんがこれないから、
お兄ちゃんが来てくれるのは嬉しいけど
…心配なのは私だけなのかな?












きっと愛は喜ぶだろうな。