――トクン。 ――トクン。 いつもより早く鳴る鼓動。 こんなの初めてだ。 「気持ちー。寝そう…」 「だからいい加減にして!!」 勢い良く立ち上がったため、 当たり前だけどお兄ちゃんはソファーから転げ落ちた。 「いってーなっ。何すんだよ。」 その言葉にカッとした。 「そういうのは彼女にしてもらいなさい!!」 「…それがいねーから瀬奈にしてんだろ?てか作る気ねーし。」 ホント呆れた兄だ。