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「あ、痛い〜!」






「瀬奈泣くな?……兄ちゃんが魔法かけてやるから。」







「……っまほう?」







「おう。瀬奈が泣くたびに兄ちゃんがかけてやる。…だから、もう絶対に泣くなよ?」







「うん!ありがとう。瀬奈はずっとずっとお兄ちゃんと一緒にいるよ?」









「――…じゃあ、約束……」








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私はこの日、お兄ちゃんと初めて交わした約束を
忘れた日はない。





――……だって……





この日、初めて
<好きになる気持ち>
“大好き”だって想ったことはないから。