「はぁづぅきぃぃぃーー!!」
「お、お母さん…」
鬼の形相とは、このことだ…。
「あんたは…こんな時間まで何してたの?」
気づけば、20時を過ぎていた。
「ご、ごめんなさい…」
「お母さん…葉月も、もう高校生なんだから許してあげなよ」
美月ちゃんがフォローしてくれる。
「美月ちゃんがそう言うなら…今度から気をつけなさいよ」
お母さんは怒るのをやめて、キッチンへ向かった。
美月ちゃんは、名門女子高校に通っているから、美月ちゃんにはお母さんも勝てない。
そして、あたしは夕ご飯を済ませ、お風呂に入った。
「葉月ー、バスタオル置いとくねー」
「はーい」
湯船にゆっくり浸かっていると、ファミレスでのことが頭をよぎる。
浅木くんは、あたしのこと気にしてないのかな…。
キスは誰にでもしてるみたいだし、あたしにしたのは遊びなんだ。


