「え…あたし、勉強教えるほど器用じゃ…」


「よし、決まり!じゃあ放課後ね!」


由麻ちゃんがあたしの声を遮るように言った。






そして、放課後。


学校帰りにファミレスなんて…初めてかも。


「じゃ、勉強しよっか!」


由麻ちゃんもやる気になったみたい。


あたしもやろっと。


少し経ってから、由麻ちゃんと保坂くんが溜め息をつき始めた。


「もう無理…限界ッ!」


「疲れすぎて頭ん中がパンクしてるー!!」


まだ5分も経ってないのに…。


「葉月、なんか飲む?」


浅木くんがあたしにグラスを持ってきてくれた。


「あ、オレンジジュースがいいなぁ…」


「オッケー。持ってくるよ」


浅木くん、優しい…。


「はい、どうぞ」