美月ちゃんは、美容師を目指してるから、髪を切るのが上手い。
だから、美月ちゃんがハサミを持てるようになってからは、よくあたしの髪を切ってもらってた。
「葉月ー、あんた恋してないの?」
「へっ!?」
いきなり言われて、ビックリした…。
「な、なんで?」
「だって、あんたバカだから恋、出来ないかと思って…」
ふと、浅木くんが頭をよぎった。
…あれ?なんで浅木くん?
「でもさぁ、あんたかわいいんだから…なんで彼氏ができないのかなぁ」
美月ちゃんが、あたしのパーマがかかったショートヘアをいじる。
「さぁ…なんでだろ」
あたしが告白を断っちゃってるからかな?
「よし、出来たよ!」
「わぁ…!!」
視界が広くなった!
「ありがとう!美月ちゃん!」
さすが、美月ちゃんだなぁ。
自分でやると、どーしてもガタガタになっちゃうんだよね…。


