「陽真ぼっちゃまおきっ」

「うるさい、起きてるよ。何度も大声で・・・僕をバカにしてるの?」

「そんな事ありませんよ。お食事はどうなさいますか」

「風呂入るからその間に用意しといて」




 返事を聞く事もなくバスルームに向かう。




「おはようございます、陽真様」

「・・・なんで僕の部屋に入ってるの」

「陽真様の背中流してさしあげようと・・・」




 イヤラシイよ、まったく。
ただ若い男の体を見たいだけでしょ?
僕の体をさ。




「使用人が勝手に部屋に上がり込んで、挙げ句体目当てって・・・変な趣味してるね」

「っ、違います!!」

「どうでもいいけど。さっさと脱ぎなよ」

「え?」

「体流してくれんでしょ」

「はい!!」




 ほら、結局はしっぽ振ってさ・・・。
バカバカしい。

 僕の体が目当てならそう言えばいい。
ひた隠しにして近づくのが一番腹が立つからね。