「ねぇねぇ陽真くん!!」




 話しかけてきたのは顔しか知らないクラスの女。
いつしかタカあたりが「ハルのファンクラブのトップ」って言ってた気がする。




「ここがどうしてもわからないの。教えてくれないかな??」

「面倒だから嫌だ。僕は暇じゃないし、それくらい自分で考えなよ」

「そんな・・・」

「先生にでも聞きなよ」




 面倒だな、いちいち。
僕に聞いたってどうにもならない事は目に見えてるだろ。




「ハルぅぅ~!!!」

「タカうるさい」




 退院して間もないクセにこんなにはじけやがって。
正直、うざったらしい。




「冷たいなぁ!!見舞いに全然来てくんねぇし、超寂しかったんだよ!!!」




 まぁ・・・タカの所に行かないで柚李亜の所にいたからね。

 見舞いに行く気はあったけど、柚李亜と話してて時間忘れて行けなかったんだよね。