「柚李亜に感謝しなよ、僕なら殺してるからね。さっさと消えてくれない」




 2つの足音が凄い勢いで遠ざかった。
いなくなってくれた。




「戻ろうか、柚李亜」

「うん」




 ハルくん、ありがとうね。




―――――

「華園さん、包帯変えようか」

「はい・・・」




 ハルくん、凄い感謝してるよ。
本当にありがとう。




「また来てね、ハルくん・・・・」

「“ハルくん”?」

「冷たくて優しい人だよ」

「よくわからないな・・・」




 そう、ハルくんは冷たくて優しい人なの。






 あたしの、
とっても、
一番、


大切な人。