ハルくんはあたしをお姫様抱っこみたいのをして、車椅子に乗せた。
「ハルくん!本当に大丈夫なの!?」
「柚李亜、大丈夫・大丈夫じゃない以前にさ、柚李亜は行きたいの?行きたくないの?」
「・・・・・行きたい・・・・」
「なら行けばいいんだよ」
ある意味、ハルくんは凄いと思った。
周りの概念とか、世間体とかそういうものを気にしないで自由に生きてる。
ハルくんは凄い。
あたしがやりたい事を難なくやってて少し羨ましいけど、だけどやっぱり凄い。
「動かすよ」
「あ、うん」
人生初の車椅子。
病院の人達はみんなどれだけ願っても、あたしをあの病室から出してくれなかった。
嬉しい・・・。
「柚李亜、なにか飲み物を買おうか」
「あたしお金ないから」
「無理やり連れ出したお礼に僕が買うよ」
自動販売機の前についたみたいで、車椅子が止まった。
少し間をあけてから、ハルくんがあたしの肩を持って「立って」って。
とりあえずハルくんの手を借りて、立ち上がった。

