キミとボク


 それから少しの間ハルくんはずっと笑ってた。




「柚李亜、僕は嫌いなヤツとは話したりしない。いくら相手が女だとしても、そいつが嫌いじゃなければ話すよ」

「じゃぁ、あたしの事は疑ってないの・・・?」

「疑ってほしいの」

「嫌だ!絶対!!!」

「そ、ならそれでいいじゃん」




 もしかしたらハルくんは結構意地悪かもしれない。
こういう人を“冷たい”って言うのかもしれない。




「ハルくんは冷たくて優しいね」

「なにそれ」

「冷たいけどあったかい」

「矛盾してる。どういう意味?」

「ふふっ、秘密」

「なにそれ」




 ハルくんは冷たい。
でもきっとそれは、今までハルくんに寄ってきた“女”を遠ざけるため。

 きっとハルくんは知らず知らずの内に自分と相手、両方を守ってるのかも。


 ハルくんはあったかい。
しっかり話を聞いて、同調するだけじゃなくて自分の意見もしっかり言ってくれる。



 ハルくんは冷たくてあったかい、優しい人。