よっぽど今の私、惨めな顔をしているんだ。


しかもこんな時間に一人ぼっちで、俯きがちにトボトボ歩いているなんて、きっと男の人から見たら哀れに映るんだろう――


――なんて。それはちょっと勘ぐり過ぎかな。



余りに無遠慮な視線にほんの少し腹が立って、苛つきながらその人を見返した。


視線が交わり、バチッと何かが弾けた気がした。



岩本さん……。


どうして? と疑問に思うもすぐに、岩本さんはこの近くの社宅に住んでいるんだったと思い出す。



私と目が合った岩本さんは、ぎこちなく微笑んで見せた。

いつもよりは愛想がいい。


でも何だか余計に腹が立って、フイと視線を逸らして再び俯いた。もちろん足だって止めず、コンビニ前を素通りする。



けれど、更に数メートル進んで立ち止まった。