さようなら、岩本さん。
明日になって夢から醒めたら、あなたは陽奈乃さんの恋人。
でも絶対、私は幸せになります。
あなたが好きだと言ってくれた私でいられたら、絶対に幸せになれます。今はそう確信しています。
諦めるんじゃない、受け入れるんです。
どんな困難だって、諦めずに受け入れれば乗り越えられる。それと一緒だと思う。
これは確信ではないけど。酷く曖昧だけど。
あなたに出会えて良かった。
岩本さんに愛されて――――
本当に幸せでした。
翌朝目覚めたら、隣には誰も居なくて。
布団は敷いたままだったけど、誰かが寝た形跡もないほど綺麗に整っていた。
本当に夢だったんじゃないかって、一瞬、不安になってしまったけど、夢だったら夢でいいじゃないってすぐに思い直した。
現実はきっと、そんなに悪くない。