私、佐野愛未の高校はじめての夏休みが始まろうとしていた。 「ねぇ、旅行か日帰りでどっか行かない?」 と、私に誘ってくる小夜と莉乃の声 蝉の声と混じっていた、終業式のことだった。 私は「いいね♪」って返事をしたら、小夜は意地悪に笑い 「大野くんも入れるよ~♪」 大野くんとは私が好きな人… 私が照れるのを見て、2人はさらに冷やかしてくる でも、旅行が楽しみで仕方なかったのは私だけじゃなかった。