一階はフロントで、二階と三階がカットやカラーリングスペースになっている。



フロントにいる女の人と目が合った。



『あっあの…おはようございます!!今日からここで働かせていただく星川さりです!!』



『あっおはよー。店長から聞いてるでぇ!あたし仲里優希。フロントやってるからこれからよろしくぅ。』



『こちらこそよろしくお願いします!!』



優希と名乗る女の人は、笑顔で迎えてくれた。



4つ上の優希が後に親友になるなんて、この時のあたしは想像もしていなかった。



『もうそろそろマネージャー来ると思うねんけどなぁ。』



『マネージャー?』



『うん。うち大阪にニ店舗あるやんか?そのニ店舗の管理を任されてるマネージャーがおって、その人も美容師やからもう一個の店に普段おんねんけど、今日さりちゃん初出勤やから店にくるらしいねん。』



『そうなんですか…』



続々と出勤してくる美容師たちに挨拶を済ませ、ドキドキしながらマネージャーの到着を待っていた。