『加奈…』



『えっ…?』



『あっ…ごめん…もー大丈夫やし、先戻っといて?』



そう言うとトイレに入って行った。



“加奈?名前間違えるとか失礼なやつ。でもなんか…泣きそうな顔してた…?気のせいかな…”



この時は、その程度にしか思っていなかった。





『サリーちゃんお待たせー!!ん?どした?』



『いや…何でもないです!戻りましょっかっ!!あたしまだ全然呑み足りないです笑』



『あんま呑んで見つかったら店がやばなってあたしら職失うから止めてなー笑』



『ほどほどにしときます…笑』






トイレから戻って来た真也は



特に変わった様子もなく笑っていた。