『サリーちゃん、お手洗い行かん?』



『あっはい…』



きっと、優希は気づいてた。



あたしが泣きそうだった事に。



『和也君お酒呑んだら空気読めんくなるからさ、ごめんな?』



『いいえ、ありがとうございました。』



お礼を言うと、優希はにっこり笑ってトイレに入って行った。



あたしは特に行きたく無かったから、トイレの外で優希を待つ。



『サリーちゃん大丈夫かー?』



『マネージャー…あたしお酒ほんのちょっとしか呑んでないですよ。』



フラフラと真也が近づいてくる。



『マネージャーの方が大丈夫ですか?』



『んー…多分…』



ヘナヘナとその場にしゃがみこむ真也。



『トイレ行ったらすっきりしますよ?ほらっ立って下さいよー!』



ぐいっと腕を引っ張って、必死に立ち上がらせた。