あたしは総長、あたしは姫



「…フッ。確かに。…でも僕的には
助かるけどね?この状況。男ばか
りだ。女はうるさいから、嫌い」

「……そうね。あたしも、嫌いだよ」

「ひなたも男装すればよかったの
に。すごく、楽だよ?」

「―蒼。それ以上は、ダメだよ」

「わかってるよ。冗談じゃん。冗
談。…ね?“姫”」

蒼が笑いながら言った、

“姫”の単語にひなたは、


心底嫌そうに顔をしかめた。