年下君の扱い方




あまりにも返事をしない
私を心配したのか
肩を揺する



ねぇ?



必死に声を絞り出して
聞きたいことを聞かなくちゃ




何で…
何でしたの?…


何であたしだったの?
誰でもよかった?…



静かに泣きながら聞く





違う!
誰でもよかったんじゃない




俺もまだよくわからないけど…
多分彩織ちゃんの事が
好きなんだと思う…





嘘。



そんなの言い逃れじゃん
男なんてみんなそう言うんだよ




でも今の私には
その返答で正解




好きでもないのにしたのなら
ぶん殴って殺してるところだ




もうヤダ
早く忘れたい




ねぇ
忘れよう?

無かった事にしてよ…
お願いだから…




声を絞り出しながら言う






もう…いいから…





どうせ電車もないし
眠いし
動ける状態なんかじゃなかった



もう寝て忘れよう