【珍獣使い】の憂鬱

しゅんしゅん、と。

お湯の沸く音がして、そのやかんから発せられる蒸気や、ストーブという機具が柔らかく温かい熱を発しているその空間は、俺にいるはずのない祖母や祖父の存在を違った形で感じさせました。


経験もしたことがないのに懐かしいと、そんなふうに感じました。

そのお湯でジンちゃんはコーヒーをいれてくれ、そして冷蔵庫から白い四角い箱を持ってきました。

それを嬉しそうにテーブルの真ん中に置き、じゃーんなんていう古臭い擬音でもって、箱をぱかりと開けました。


箱の中身はケーキでした。