【珍獣使い】の憂鬱

ところがですねえ。


養成所に入学して半年くらいが経過した頃でしょうか。

そろそろコンビってものを組まないと相手が選べなくなる、と。

誰がいいかなと俺なりに吟味していたところへ、あのバカの登場です。

いっちばん最初に、なんて言ったと思います?


「ぼくの相方はナツさんに決定しましたー!」


はーあ?ってなもんです。

いつ誰がどのようにして、なんの因果でもって決めた、このくそバカが!ってなもんです。

それはそれは衝撃的でした。

だって俺の人生の中で、初対面でいきなりファーストネームで呼んでくる人間なんていなかったですし、いるとも思ってないですし、その非常識さと強引さは俺に多大なインパクトを与えました。