【珍獣使い】の憂鬱

「夏は男の子なんだから」

ふざけんな。

そう思いました。

今の今まで女の子として育ててきたくせに、こっちがちょっと理解を示したからといって
『男の子なんだから』と
言われても俺は納得が出来ませんでした。


確かに自分は男なんだと理解はしましたよ。

だけど、生まれたその瞬間から、ピンク色に囲まれて育ってきた俺は、男だと理解しても尚、男っぽい服だとか物だとかを好きになることは出来なかったんです。