【珍獣使い】の憂鬱

きっと俺は人の優しさってのを、心のドアでぜんぶはねかえしていたんでしょうね。


だから、そんなふうに無償で優しくされることに慣れていなくって、どうしていいのか、なんて言っていいのか全くわかりませんでした。


だーいすき。


そんな言葉、今まで言われたことがありません。

親だって、そんなこと言ってくれませんでした。

だから目の前にいる理解不能な珍獣を前にして、俺はただひたすらに困っていました。

するとジンちゃんは、何をどう思ったのか。

にこにこ笑いながら俺に言いました。