【珍獣使い】の憂鬱

ジンちゃんのことをだいすきだと思い、かわいいと思い、その感情がどこかでもつれて、いつしかそれは恋心に変わっていきました。


こんなこと言うとアレですけど、錯覚したんだと思います。


だって俺はそれまで人を好きになったことがありませんでしたから、ジンちゃんに対する『好き』だけが俺の持っている全ての『好き』だったんです。


俺の世界は立花優神を中心にまわっていましたので、ジンちゃんは俺にとって母であり父であり兄であり弟であり、そして友達であり、相方であり、恋人でもありました。