【珍獣使い】の憂鬱

目からうろこ、って、こういうことを言うんでしょうか。

それまで俺の胸を占めていた
『どうせ俺なんか』が、
ジンちゃんの言葉でもって、あっという間に尻尾を巻いて逃げ出していったんです。


信じてくれなくても、信じている。


これは衝撃的でした。

俺のことを信じてくれる人がいるなんて、それこそ信じられませんでしたから。

こんな俺を信じてくれる人がいて、こんな俺を必要としてくれる人がいて、それでどうして裏切ることが出来ましょうか。

出来るわけがありません。