姉が住んでいた部屋は6階だか7階建てのマンションの4階にあり、交差点に面した角部屋でした。
玄関を入りキッチンダイニングやリビングを見たあと、問題の寝室へと入った途端、その方は顔をしかめて言ったそうです。
「ここは……」
霊の 通り道だよ
そこで私たち家族は、そのセリフの意味を裏付ける事実が、姉がそのマンションに越してくるずっと以前からあったことに気付きました。
姉の住んでいた部屋の真下は、誰も住んでいないのです。
一階から四階まで、縦一列に、誰も。
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