その「気になる話」を最初に聞いたのは、姉の四十九日が過ぎてしばらく経った頃。

とある知り合いの方が、母にこう言っていたそうです。


「恵美(姉の名前/仮名)はあの部屋に住み始めてからは、物凄くしんどかったに違いない」と。



その方は、当時30台前半の男性で、私の父と同郷な上に同業だったこともあり、数年前から仲良くさせていただいていました。

また、姉が死んで数日後、姉の住んでいたマンションから家具等を引き払う際にも協力してくれたのですが、その方が言うには、その時とても嫌な感じがして、正直その部屋にはあまり入りたくないと思ったそうです。




姉が死んでいた、寝室には。






実を言うと、その方はかなりの霊感の持ち主で、「居る」空間にはとても敏感に反応してしまうそうです。

悪いものが居るところでは、殊更に。


その方が霊感を持っていることは周知のことだったので、その話を母から聞いた私はもちろん、直接聞いた母もドキリとしました。


とは言え、その部屋に居る「何か」が姉の死に直接関わっている訳ではないため、とても気になりはしたものの、あぁ、そんなこともあったのかと、あまり考えすぎないようにすることしか出来ませんでした。






その後次々と出てくる、あの部屋の事実を知るまでは。