鯖を読んでる転校生=社長!?

朝ぶりの吉一光河の声。

「悪い、仕事でトラブルがあって・・・」

「いいですよ、あたしに気を使わないでゆっくりやってきて下さい。あたし、1人で花火大会行ってきます」

あたしはいつになくたんたんと喋った。

そうだ、別に1人でいいよ。

そもそもなんで吉一光河と行くの?

うん!1人の方がいいよ。

あたしは自分に言い聞かせた。

「ごめんな」

「大丈夫ですから。仕事頑張って下さいね。それじゃ」

あたしは電話を切った。

なぜか涙が頬を伝う。

何でだろ?

おかしいな・・・。

あたしは止まらない涙を何度も拭い鞄を持って祭りへと出かけた。