「それでは節度ある冬休みを過ごすように。以上解散!」

担任の言葉でみんな一斉に下校を始める。

いよいよ始まる冬休み。

今年はクリスマスもお正月も一人ぼっちではない。

光河がいる。

もちろんバイトもない。

あるのは・・・・

「結輪!冬休み一緒に出かけない?」

いつも笑顔の旬。

「で、出かけるって?」

「デートだよデート」

「デートって・・・二人きりはちょっと・・・」

未解決の問題二つ。

あれから旬は宣言通りアタックしてきた。

光河がいてもいなくても。

おかげであたしの夜は日々激しくなり・・・。

夜の光河の姿を毎日思い出すだけで顔から火が出そう。

「冬休みに全く会えないなんて俺寂しいし。な?一日くらいさ!俺とデーッいてっ!!」

最後の言葉を言い終わる前に旬は後ろへ引っ張られたように後ずさりをした。