鯖を読んでる転校生=社長!?

「だからこの事は黙ってるよ」

旬はそう言った。

「ほんとっ!?」

あまりにも嬉しすぎて、さっき不覚にもドキッとした事や今までの不安が一気に消える。

これで光河は今まで通り高校に通えるんだ!

良かった!!

「良かった!本当に良かった!ありがとう」

あたしは今にも泣き出しそうな笑顔で旬にお礼を言った。

「どういたしまして」

優しく笑う旬。

「光河、やったね!!」

あたしは光河に笑顔を向けた。

光河はなぜかいつもの意地悪な笑みを浮かべいた。

な、なんでそんな意地悪な顔してんの!?

ま、まさかさっきのドキッとしたことばれた!?

「それはどうだか?深野はまだ何か話があるみたいだ」

へっ?

あたしの心配は取り越し苦労で光河の注意はあたしではなく旬にあった。

「さすが光河」

旬も意地悪な笑みを浮かべる。

な、何、この2人。

怖いんだけど。