鯖を読んでる転校生＝社長！？

「よしかずの事を好きなのはわかった」

寂しそうなゆっくりした声。

良かった、わかってくれて。

あたしは少しホッとする。

「でも」

でも！？

逆接に過剰に反応してしまうあたし。

「全然納得いかない。いつから付き合ってるのか、この家は何なのか、何がどうなっているのか、なぜ一緒に住んでいるのか、不審に思う事が多すぎる」

やっぱり・・・・・。

あの時断っていたとしてもきっとこんな感じの質問をされてあたしは戸惑ってしまっていたに違いない。

再びあの保健室での浅はかなあたしたちの行動を反省する。

「ここに連れてきたって事はそれを説明してくれるんだろ？」

旬の真っ直ぐな目。

光河の方を真っ直ぐ見ていた。

「・・・あぁ」

光河はもぉ心の準備が出来ているみたいだった。

「俺の本当の名前は・・・・・・・・・・」