鯖を読んでる転校生=社長!?

そうだ、言うんだ。

「あのね!あたしね、ごめんなさいっ!」

思い切って声を発して頭を下げた。

「旬の気持ちには応えられないんだ」

そう、応えられない。

だってあたしは光河が好きだから。

付き合ってるとか一緒に住んでるとか、そんな事よりもまずあたしが光河を愛しているから。

「あたしは光河が好きなの」

意地悪だけど優しくてあたしを大切に想ってくれる光河が。

「・・・・・・・・・・」

旬は何も言わない。

何か反応してくれないのかな・・。

あたしも少し困ってしまう。

ど、どうしよう・・・・。

隣の光河を見ると、真っ直ぐな瞳で旬を見ていた。

旬の言葉を待ってるのかな?

重苦しい雰囲気が時を止めているように感じてしまう。

気まずい・・・。

「結輪が」

何分重い空気が止まっていたのか、少ししてから旬が話し出した。