鯖を読んでる転校生=社長!?

「旬・・・」

それに続いてあたしも彼の名前を呼ぶ。

一瞬空気が固まった。

旬が光河の顔をじっと見つめる。

今朝の新藤さんと光河の間に流れていたような空気。

タイミング悪すぎ。

「しゅ、旬遅刻?め、珍しいね?」

その空気が嫌であたしは旬に声をかけた。

「ちょっと寝坊しちゃってさ」

旬はさっきまでとはまるで違う笑顔を見せた。

旬は本当にあたしのこと好きなんだ・・・夢じゃないんだな・・・。

その笑顔を見て、改めてあの日の事を実感した。

やっぱり正直に話さないとダメなんだな・・。

「あのね、旬・・」

「深野、ちょっと話あんだけど」

あたしの言葉を遮るように光河が旬に話を持ち掛けた。