鯖を読んでる転校生=社長!?

あたしは光河の顔をまっすぐ見た。

「見られちゃったの」

光河は真剣な顔をしていた。

「旬に・・・見られてた・・・」

そう言ってあたしはまた顔を伏せた。

「・・・・・・・」

2人に流れる沈黙。

あの日、あたしが保健室に行かなければ。

もっとあたしが注意していれば。

そう思うばかりだった。

「結輪」

光河はあたしの名前を呼んですぐ、あたしを抱き寄せた。

「ごめんな」

光河がそう言った瞬間、あたしの涙腺は崩壊した。

何分そうしていたのか・・・

キーンコーンカーンコーン

少し遠くで学校の始業のチャイムが鳴った。