鯖を読んでる転校生=社長!?

光河は車を路肩に止めてあたしの背中を優しく擦ってくれた。

「だ、大丈夫」

「ほんとに?」

心配そうな光河の顔。

あたしは心配させたくなくて黙って頷いた。

すると光河はまた車を走らせた。

少しすると本当に平気になってきた。

何だったんだろう・・・さっきの。

久しぶりの学校に緊張したのかな?

「着いた」

学校の近くの駐車場に着く。

あたしたちはここからいつも歩いて学校へ向かう。

これは吉一グループの事がバレないようにするため。 

「結輪、ほんとに大丈夫か?まだしんどいなら休んでも・・・」

まだ少し心配そうな光河。

「もう、大丈夫だよ!ほんとに。大丈夫だから」  

あたしは笑って見せる。

するとそっと光河の右手が伸びてきてそのまま抱き寄せられた。