鯖を読んでる転校生=社長!?

「どうした?」

久しぶりの意地悪な笑み。

懐かしく感じて思わず笑ってしまう。

「無理して起きなくていいんだぞ?」

あたしの頭をグシャグシャにしながら言う。

「大丈夫・・・大丈夫だよ」

声も少しはっきり出るようになった。

「大丈夫だから、光河も休んで?薬も効いてるし、ね?」

あたしが回復しても光河が倒れたら意味がない。

いつまで経っても旬の事を話せない。

「大丈夫だよ、言ったろ?お前は自分の事考えてればいいよ」

やっぱり優しい光河。

「それより、なんか飲み物とってくる。ほら、寝てろ」

あたしをそっと寝かせて部屋から出て行く。

その背中は頼もしくて大きかった。

よく出来た人だな・・・。

って関心してる場合じゃないや!

あんなに目の下にクマができてるのに休んでもらわなきゃ。

コンコン・・

「はぃ」

急にノックの音が響いた。

「新藤です」

「ゴホッ・・どぅぞ」

その声と同時に新藤さんが部屋に入ってきた。

「結輪様、気分はどうですか?」