鯖を読んでる転校生=社長!?

冬に近い秋なのに真夏の炎天下の下にいるような気分。

「では、あとは薬を飲んでいれば3日ほどで治まると思いますので。私はこれで失礼します」

「あぁ、ありがとう」

そう言ってお医者さんは出ていった。

3日ほどって結構な風邪だな。

あたしは何やってんだか・・・。

でもこれで旬と当分顔を合わせなくて済む。

あたしは少しホッとした。

それよりも、もう昼過ぎなのに寝巻きのままの光河が気になる。

きっとあたしを心配して着替えるのを忘れているのか・・・なんてね、思い上がりもいいところか。

「結輪、大丈夫か?」

ぐたぁっとしたあたしに声をかけてくれる光河。

「うん」

あたしは軽く頷いた。

「ごめんね」

そして謝る。

「フッ・・・いいよ」

光河は優しく笑ってくれた。

その笑顔にキュンとする。