鯖を読んでる転校生＝社長！？

｢ふぇっ・・・ヒック・・・｣

抑えていた涙が流れ出る。

｢どうしよぅ・・・・お母さん・・・｣

溢れ出る涙を何度も拭いながら天国にいるお母さんに尋ねる。

みんなにバレたら・・・会社は・・・光河は・・・。

この短期間で光河の凄さは身に染みる程感じてきた。

学校と会社を行き来して夜遅くまで書斎にこもって仕事をしていた。

お父さんから受け継いだこの会社を必死に経営してみんなからの信頼も厚い。

吉一グループの社員、事情を知らない人々がこの事を知ったら、光河が学校に通ってたなんて知ったら、事情はどうであれみんなはすんなり理解してくれるだろうか？

社会の信用を無くすんじゃないだろうか？

あたし1人のせいで・・・。

今まで光河が必死に築き上げてきたものが崩れる。

頭が真っ白になった。

同時に目の前も真っ白になる・・・。

あれ・・・頭が・・・。

ふと思った。

このまま永遠に眠ってしまえば・・・いいのに・・・ーーーーーーーー･･･