鯖を読んでる転校生=社長!?

そこには眼鏡でさえないがり勉男の子。

だけどその眼鏡の奥の瞳はいつもの光河。

あたしだけが知ってる光河。

光河があたしを見つめてる。

「何?僕、怪我したいの?」

チャライ男たちは光河を見くびるように話した。

光河はすぐに視線をチャライ男たちに戻した。

光河は足を止めることなく近づいてくる。

チャライ男たちが手をポキポキ鳴らしてる。

ホントに光河が怪我しちゃう・・・。

「こぅ・・・・」

光河は人差し指を口に当てた。

あたしはそのまま黙った。

光河は静かに近づいてくる。

「僕、聞こえなかった?」

チャライ男の意味深な笑み。

「えぇ、少し耳が遠いので」

それに対抗するような光河の皮肉たっぷりの顔。

「こいつっ」

チャライ男たちの中の一人が光河の胸ぐらを掴んだ。