鯖を読んでる転校生＝社長！？

「こちらへどうぞ」

新藤さんは少し落ち着いたあたしを光河のいる社長室へと案内してくれた。

コンコン・・・

「はい」

「社長、新藤です」

「どうぞ」

中からは少ししんどそうな光河の声が聞こえた。

社長室のドアが開けられるとともにあたしは光河のもとへ駆け寄った。

「バカッ！！」

思いっきり光河に抱きつく。

あたしの目からは涙が流れていた。

「ごめんな・・・心配かけて」

光河はあたしの頭を優しく撫でた。

「ほんと、どうしようかと思った・・・怖かった」

「うん、ごめん」

「怖くて怖くて、居ても立ってもいられなくて走ってきた」

「うん・・・・え？」