鯖を読んでる転校生=社長!?

ったく、あたしがあの変人に惚れるなんて縁起でもない!

この子たちはなんて事を言うんだ!

あたしは後ろから2人を睨んだ。

そうこうしているうちにもう別れ道だった。

「じゃあね」

「バイバイ」

あたしたちはバイバイした。

一人の帰り道、あたしの頭には、キスの光景と吉一くんの、あの嫌な笑みだけが残っていた。

家に近づくと誰かが立っていた。

誰だろぅ?

「杉谷。よぅ」

「吉一くん!!」

なんで彼がいるの?

「どうしてあたしの家が分かったの?」

「調べてもらった」

「調べてもらった?」

「あ、なんでもない」

変なの。

「ねぇ、なんでキ、キスなんかしたの?」